水嶋くん

水嶋くんは大学時代にやっていた喫茶店のアルバイト仲間(大学もたまたま一緒だったけど学部も学年も違う)。


渋谷PARCO・Part1の2階にあった「CAFE A.I.U.E.O.」という喫茶店、記憶にある方いらっしゃるかな?オリエント急行を模した細長い店内で、車窓から公園通りを眺めるような造りになっていました。音楽の合間にポッポッポッ……と蒸気機関車が走る音がして、ポーーー!っと汽笛が鳴ります。店員の制服は男子はギャルソン風、女子はメイド風で、そういえばバイトを辞めるとき制服もらったのにどこにやったかな。


NHKが近いので打ち合わせにもよく使われていて、たまに芸能人が来ることも楽しみでした。一番嬉しかったのは小林稔侍さんに紅茶を注いだこと。お客様のテーブルで注ぐスタイルだったのです(杉下右京みたいな高い位置からではないけど・笑)。私、緊張して手が少し震えたのですが、稔侍さん「ありがとう」ってすごく優しい目で言ってくださいました♡


あ……これだから文章が長くなるんですよね。話を水嶋くんに戻さねば。


こういった楽しかったバイトの思い出がたくさんあるので、水嶋くんに会うと何度同じ話を繰り返しても飽きないというか、同じ話をすることがお約束というか、同じ話をアテに酒が飲めるというか、そんな感じです。

そして、他にもいる当時のバイト仲間と連絡が取りたいねって毎回話します。とりあえずフェイスブックでは探したのですが見つかりませんでした。


水嶋くんとはずっと仲良しだったのにお互いに恋愛感情がなく、今になって「なんで水嶋くんと付き合わなかったんだろうね」「こんな近くに内山さん(←私の旧姓)がいたのにね」と言い合い、ガハハと笑いながら男同士の友情を貫いています。それはたぶん私の男気と、彼のまっすぐな少年っぽさが結実しているからだと思います。


水嶋くんは私より早く家庭を持ち、家業を継いで二代目社長。大変そうだけど立派にやってる。

彼は絵を描く私を尊敬してるんだって。会社に私の絵があります。二科展も毎年楽しみにしていて、奥さんとお子さんを連れて来てくれます。


~【カカヴィア】たっぷり魚介のギリシャ風ブイヤベース~

※写真1はcopyright風の蔵