導く力(S80号)

この作品は21年前(2001年)、初めて二科展にチャレンジしたときの作品です。結果は落選。これは気合を入れて描いたのでそんなに悪くないと思うのですが、審査に出した他の作品がダメだったのだと思います(二科展は複数出品したものから力量が審査されるので)。


しかし、以後5年続けて落選するとは……。私もめげずに(いや、めげながら)よく頑張ったと思います。ちなみに私「諦めない人」と言われます。コワ~イ(笑)


2006年に「名曲珈琲ひまわり」で初入選してから、とんとん拍子で受賞したり二科会会友に推挙していただいたので、若いうちから出世した人と思われがちですが、若く見えるだけでけっこう年だし、こんなに落選してる人、二科会では珍しいと思います。よほど私の作品が審査員の先生方にインパクトを与えなかったのだと思います。


その5年間描いていたものは全部バレエやダンスの絵で、そもそも上手く描けないのに、大きなキャンバスに人体を描くとますます下手くそで全然ダメでした。


この作品は確か、ピナ・バウシュ振付のコンテンポラリーダンスだったと思います。本当は2人のダンサーなのですが、左に1人ダンサーを加えたし、背景もオリジナルなので盗作にはあたらないんじゃないかな。


一緒に浮遊して下界を見下ろしているような、神みたいな気分でワクワクしながら描いたのを覚えています。




~9月の絵里子画廊~


もう11月なのに9月のお客様のことがまだで(10月のお客様についてもこれから…)すごく遅くなってしまいました。二科展観覧後に風の蔵に来てくれたバレエの友達のMちゃん。バレエ作品の投稿に合わせました(笑)


Mちゃんは、私が30歳前後の頃通った今城バレエスタジオで出会った友達。あの頃は会社帰りに部活に来ているようで、仲間と鍛錬するのが楽しくて、今城先生やそれぞれの女の子の人間模様が面白くて、今考えるとすべてがきらめいていたな。


でも、「今考えると」じゃないな。私は当時から、きらめいているこの瞬間を、未来の自分が懐かしんでいるような感覚で見ていたから、レッスン中ときどき泣きそうになっていた。自分の汗も肉体も、聞こえる音楽やみんなの息づかいも、綺麗で愛おしくてたまらなかった。


だからMちゃんと会っても、あの頃がよみがえるのではなく、あの頃のままのような感覚。リラの精のMちゃん。リラの精の衣裳のような、薄紫色のそよ風を今もまとっている。


Mちゃんの旦那様も馴れ初めの頃から知っていてすごく良い方だし、娘さんもすごく元気な子。バレエ習い始めたんだって。


この日は元気娘パワーが炸裂!「私を笑わせて!」という変顔の要求に応えて大サービスしました。もうパターンがないくらいやって、私の顔面、疲れてピクピクでした(笑)