名曲珈琲ひまわりNo.20、No.21(F100号)

投稿が遅くなってごめんなさい。一昨日19日、第106回二科展は無事終了いたしました。

お忙しいなか足をお運びくださった皆様、そして温かいメッセージをお寄せくださった皆様に心より感謝申し上げます。「感謝申し上げます」では足りないな。私にとっては「御恩は忘れません」と同義です。


さて、今回はラッキーなことに2点入選させていただいたのですが、自分としては言い訳が残るところもあり自信がなく……。なので作品写真も遠めから。でも晴れがましく自分も写ったりして(笑)

「名曲珈琲ひまわり」とは、私の地元、弘前にある名曲喫茶です。毎年ではないですが、これまで二科展のために21作品描いてきました(審査に何点も出すので、全部が入選展示されたのではありません)。


上段のNo.20に描かれている人物は、あまり似ていませんが20代の頃の私です。

何を表現したかったのかというと、暗めの店内のあちこちに灯る温かな明かりを、絵から発光しているように描きたかったのと(あまり成功していません)、その明かりに包まれている若かりし頃の自分を愛情を持って描きたかったのです。「あぁ…この頃は世間知らずだったな。バカな子だったよな~。」なんて対話しながら。要するに個人的タイムスリップの絵です。


下段のNo.21は過去の作品に加筆したものです。

右3分の1が店内で、左3分の2が窓に映る店内。アンバランスなシンメトリーですが、面白くて気に入っています。描かれている人物は私の旦那。テーブルに2人の旦那が向かい合って座っているという不思議な構図です。

絵の右側ギリギリのところに黒い肩が見えるでしょ。それが窓に映っているのが左上の人物。向かいに座っているもう一人の旦那は描かれていません。絵の外、つまり絵を観ている私たち側にいます。それが窓に映っているのが左下の人物。


私はたまに旦那をモデルにしていますが、愛しているからとか自慢したいからとかではありません。うちは円満なんだか不和なんだかわからない微妙な夫婦関係なのですが、

彼にとって私は、絵を描いていることに価値があり、自分の知らない世界を見せてもらっていると思っているそうです。

私にとって彼は、絵になる人です。魅力的な男性はたくさんいますが、絵になる人は別ジャンル。旦那は男性というより、きれいな人です。


さてさて、来年の二科展はもう描くものが決まったので迷いはありません。近年描くものに悩んで腰を上げるのが重く、GWあたりから締切に焦り出すという悪循環だったので、それに比べたら半年以上も早く描き始められます。ちゃんとやらねばまいね、私。


※津軽弁「まね、まいね」=だめ、だめだ

例文「そっちに行げばまね!」=そっちに行ったらだめ!