Catherine との出会い
お久しぶりです<(_ _)> 旧作をあげているくせに遅くてすみません。今年はもうちょっと投稿ペースを上げて新作に行き着かねばと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、3週間前の投稿の続きです(^▽^;)(前回をご覧になっていない方は、ひとつ前の肖像画の投稿をご一読いただけると話がわかります)。長文ですがお付き合いいただけると幸いです。
「カトリーヌとの出会い」
私は昔、『絵里子画報』というブログをやっていて、このボリスの肖像画についても投稿していたのですが、ある日、フランス語のコメントが届きました。なんと!お会いしたことのないボリスの娘さん、カトリーヌからでした。父親をネット検索していたら(ボリスはリモージュの七宝焼の名工です)この絵を見つけてびっくりしたと。なぜ日本人が父親の肖像画を描いているのか気になってしょうがなかったのでしょう。
それから私たちはメールのやり取りをして心が通い、しばらくして私はこの肖像画を彼女に贈ることにしました。ボリスとの会話を録音したCDを添えて(音源はカセットテープなのでCDにコピーして)。カトリーヌはとても喜んでくれました。
でも、CDを聞くことは長い間ためらっていたのです。何か月も経ってから、「今日やっと聞いたわ。父の声を聞くのが怖かったの。父はあなたと話していると楽しそう。あなたのことが好きなんだわ。父とお話してくれて本当にありがとう。」と連絡がありました。
私はカトリーヌの気持ちを推し量ることがまったくできていませんでした。彼女は父親を尊敬していますが、親子としては複雑な心境もあったのだろうと思います。ボリスは何度か結婚をしているので、カトリーヌの父親でいた期間は短かったのかもしれません。
でも、ボリスは録音の中でカトリーヌを自慢していました。「娘のうちのひとりはとても優秀で、パリで医者をしているんだよ。」と。カトリーヌもそれを聞いて嬉しかったと思います。
それからかれこれ10年、12月になると、私たちは小さなクリスマスプレゼント交換をしています。会いに行きたいです。
*カトリーヌが送ってくれたボリスの作品集。水墨画のような表紙ですが、絵画ではなく絵付けされた七宝焼です。
*その上にのっている飾り皿と指輪はボリスの作品。(→次の写真へ)
*手前のカードは今はなきボリスの店のショップカード(ボリスの直筆。ほぼ読めない)。
*そして会話を録音したカセットテープ。
*ボリスにオーダーした洋ナシの絵付けの七宝焼(飾り皿)。なぜ洋ナシにしたかというと、フランスで初めて食べた「ベル・エレーヌ」という洋ナシのデザートに衝撃を受けたので思い出に。
― belle Hélène(ベル・エレーヌ:美しきエレーヌ)―
洋ナシのコンポートにバニラアイスを添え、熱々のチョコレートソースをかけたもの。
(今では日本でもフルーツにチョコレートフォンデュは珍しくないですよね。)
*指輪はプレゼントでボリスにもらいました。マットな質感ですがこれも七宝焼です。洒落たデザインですよね。
*ボリスの肖像画(32cm×28cm 画用紙)ボリスのお話は前回の投稿に。
*すごく前に自分が七宝焼体験で作ったブローチとペンダントトップ。ただガラスの破片をのせて溶けましたっていうレベルですが気に入っています。
カトリーヌはボリスの作品を蒐集しています。行く行くはリモージュの七宝焼美術館に寄贈するのだそうです。次回の投稿ではボリスの作品をもう少しご紹介します。
0コメント